前回に引き続き
皆さんはちゃんと機械の整備を定期的に行っていますか?
前回も言いましたがどの機械にも言えますが通常の運転とは異なる音・振動の異常な増加が発生し始めた時に迅速に点検・整備をすることはとても大事です。
今度は排水処理用ルーツブロアーを挙げてみました。
目次
- 1.そもそもルーツブロアーとは
- 2.ルーツブロアーを使ってこんなことありませんか?
- 3.整備手順
- 4.より長持ちさせる為のポイント
- 5.まとめ
- 6.お問い合わせ
1.そもそもルーツブロアーとは?
ブロワーポンプとは浄化槽内の底へ圧縮した空気を送る装置のことで、浄化槽の大きさにより風量の大小も変わります。
汚水(有機物)を微生物の働きにより分解して浄化(無機化)し、きれいな水にして放流する浄化槽に空気を送りその微生物の呼吸のための「酸素供給」を行なう役割を持っています。
内部にローターが2つあり、接触しないようにかつ隙間が0.2~0.5mmぐらいになるようにタイミングギアで調整されています。
これにより空気を圧縮しながら水槽の下から空気を送ることが出来ます。
2.ルーツブロアーを使ってこんなことありませんか?
突然振動がいつもより大きくなったり、駆動音がいつもと比べておかしくなっていたり、空気が出にくくなったりしていませんか?
それはギヤの摩耗やグリス(内部のギアやベアリングの回転を円滑にするための油)が不足してギヤのバックラッシュ(ガタ)が大きくなり、その結果ギヤがケース部に接触してしまい振動や音が大きくなります。
そのまま使い続けると当然部品の劣化が早まり、破損して大きな事故になる恐れがあります。
3.整備手順
まず中身を点検する為分解し清掃・錆取りを行います。
その後、目視や手触り、計測による点検を行います。
そして必要であればベアリング、オイルシール、Oリング等の交換とモーターの修理、清掃を行ないます。
交換、清掃、検査がおわったら組み立てて元の位置に戻します。
修理後整備記録を作製します。(写真が必要な場合は別途撮影を行います)
4.より長持ちさせる為のポイント
定期的なメンテナンス、オイルの補充やグリスアップ、フィルター清掃、ベルト調整は点検毎時、また消耗品(フィルター、ベアリング等)は3年で交換をお願い致します。
またどの機械にも言えますが通常の運転とは異なる音・振動の異常な増加が発生し始めた時にすぐに整備を行なうことをお勧めします。
5.まとめ
どんな機械も使い続ければ部品は劣化し、いずれ不具合が発生します。
しかし発生した不具合は大小関係なくなるべく早く取り除くべきです。
その工業機械に予備がない状態で故障して工場全体が止まり、作業者が仕事が出来なくなったら大変なことになりますよね?
そうならない為に異常があれば直ぐに作業をやめて点検し、不具合があれば直ぐに修理して直し、定期メンテナンスもしっかり行いましょう。
弊社ではメーカー問わず両吸込みポンプの修理・定期メンテナンスを請け負います。
下記の連絡先に気軽にお問い合わせください。
6.お問い合わせ
TEL 027-324-8748 メール info@shuuwaeng.com

「機械保全・修理110番」編集部

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